選手分析:ジョーダン・ピックフォード【前編】〜国を背負うNo.1は、明日もボールをかっ飛ばす〜
こんにちは、ディ アハト編集部です。本ニュースレターをお読みくださりありがとうございます。第91回は、エバートンFCの守護神・ピックフォードにスポットを当てた記事の【前編】をお届け!エバートンサポーターであるBFさん(@bf_goodison)と Tricolore Toffeesさん(@EFC1878YFM1972)の合作記事となります。ぜひお楽しみください!
また、購読登録いただきますとディ アハトの新着記事を毎回メールにてお送りいたします。ご登録は無料で、ディ アハト編集部以外からのメールが届くことはございません。新着記事や限定コンテンツを見逃さないよう、ぜひ下記ボタンよりご登録いただけると幸いです。
いきなりだが、正直に打ち明けたいことがある。私、 BF(@bf_goodison) はゴールキーパーというポジションの役割・専門知識を備えていない。ルール上の事柄については、いちサッカーファンとして人並みに把握しているつもりだ。ゴールを守る最後の砦ということも、もちろん理解している。
しかしながら、試合を観て「ナイスセーブ!」と声を上げ、チームの窮地を救うヒーローのプレーを目の当たりにしても、なぜその素晴らしいセービングに至ったかを理解せず、学ぼうとすらしてこなかったのだ。
今回の記事で挑むのは、そんなゴールキーパーという存在について理解を深めること。その第一歩として、私にとって最も身近なゴールキーパーについて考えることから始めたい。
私が応援するイングランド・プレミアリーグのエバートンFCには、長年守護神として君臨するゴールキーパーがいる。今季2023-24シーズンで在籍7年目を迎え、イングランド代表のレギュラーでもあるジョーダン・ピックフォードだ。
ピックフォードは何が優れているのか?本当に英国ナンバーワンの守護神なのか?実は好きなチームのゴールキーパーについて、私はまだまだ知らないことだらけなのでは……?
そんな思いを巡らせたきっかけがある。元アイルランド代表、マンチェスター・ユナイテッドでは主将を務め、現在はSky Sportsの名物コメンテーターとしてお馴染み、ロイ・キーン氏の発言が発端だ。
「ピックフォードがゴールの行方を決めた。彼はあそこではとても小さく見える。バネがないし、予測していない。マイカ(・リチャーズ)は彼をトップGKだと言ったけど、そんなことはないね」
少し時間を巻き戻そう。22-23シーズン終盤、エバートンが残留争い真っ只中で迎えたマンチェスター・シティ戦のことだ。直接FKで、イルカイ・ギュンドアンが力みのない鮮やかなショットでネットを揺らした。上記の引用はピックフォードがゴールを許したシーンに対する評価の一端だ。
私自身、歯に布着せぬ物言いを売りにするキーン氏の発言に普段は耳を貸さないが、不振で喘ぐチームの守護神に投げかけられた言葉は思いのほか胸に刺さったことを記憶している。
さて、そんな胸に引っかかった言葉を借りて執筆に挑むにあたり、私一人の分析と論及では心許ない。そこで、ゴールキーパーという役割・知識について造詣が深く、加えてエバートンファンの同志であるTricolore Toffees氏(@EFC1878YFM1972)をお迎えし、共同分析する運びとなった。快く承諾をいただいたことに感謝し、一人でも多くの読者にゴールキーパーへの関心が広がることを期待し、本記事をお届けしていきたい。
【共著者紹介:Tricolore Toffees】
プロフィール:エバトニアンになったきっかけはロメル・ルカクとロス・バークリーが躍動していた14-15〜15-16シーズン。 大型補強とチームの刷新をきっかけに17-18シーズンから全試合観戦をスタート。18-19シーズンには現地初観戦。
幼少期からGKとしてプレーしていたが、怪我の影響で中学3年時に選手生活を終える。その後GKの育成に興味を持ち始め、現在もJリーグで活躍するGKコーチに師事し、本格的にコーチングの勉強を始める。2022年、フットボールの学びを深めるためにイギリスへ渡った。
それでは早速、前編ではピックフォードのキャッチングやセービングを始めとした守備面の特徴から覗いてみよう。
◇ピックフォードの守備分析
ここでは守備分析として、「キャッチング」「セービング」「準備」「ハイボール」「1vs1」の5項目を紐解いていきたい。
①キャッチング
キャッチングはゴールキーパーにとって最も重要な技術である。なぜなら、ゴールキーパーがボールをキャッチすれば相手の攻撃は完全に終わるからだ。どんなにかっこいいセービングやパンチングをしても、こぼれ球やコーナーキックで相手の攻撃が続くのであれば、同じプレーをキャッチで終えたゴールキーパーが最も評価されるべきだと考えられる。
では、肝心のピックフォードのキャッチング技術について。簡潔に申し上げると、ピックフォードのキャッチング技術はプレミアトップクラスだ。試合前のウォーミングアップやイングランド代表のトレーニング動画などを見れば、彼の技術の高さが窺える。
胸から上のキャッチ(オーバーハンドキャッチ)では手をボールの形に素早く出せており、ニック・ポープ(ニューカッスル)やアーロン・ラムズデール(アーセナル)と比較してもおさまりが良い印象だ。膝から下のグラウンダーのキャッチ(アンダーハンドキャッチ)では両手で壁を作るように手を出し、シュートの勢いを上手く殺している。
どちらのキャッチにもこだわりが感じられ、イングランド代表ではNo.1のクオリティと言えるだろう。しかし、実際に彼が試合中にシュートやクロスをキャッチするシーンは限られている。22-23アウェイのボーンマス戦では簡単な正面キャッチをファンブルし、失点してしまった。
練習ではできていることを試合で発揮しきれていない点を考えると、百点満点とは言えないかもしれない。しかしポジティブに考えれば、ピックフォードほどのレベルでも完成したゴールキーパーではなく、それが伸びしろと捉えることもできる。
・プレミアリーグで最もキャッチが上手いGKは?
筆者はアストン・ヴィラのエミリアーノ・マルティネスが最もキャッチングの上手い選手だと考えている。キャッチが上手い選手は技術だけでなく、試合中にプレーをキャッチで終えようとする意識が高い。覚えている人は少ないかもしれないが、カタールW杯のアルゼンチンvsメキシコで見せた直接FKの処理は、まさにマルティネスの真骨頂とも言える素晴らしいキャッチングだった。
②セービング
続いて、セービングを評価する上で重要になる要素がアジリティである。素早く自分の思い通りに身体を動かすことが出来るか否かが、良いセーブに直結する。ピックフォードはこの点においてもプレミア屈指の実力を誇る。
高い反射神経とアジリティの高さを活かした至近距離からのシュートストップ(CKのヘディングシュートなど)には、彼はめっぽう強い。22-23シーズン後半のvsブライトン(アウェイ)や23-24シーズンのvsシェフィールド・ユナイテッド(アウェイ)で魅せたスーパーセーブは、エバトニアンの記憶にも新しいだろう。
別の視点から見ると、セービングは大きく分けて二種類に分類する事ができる。
ダイビングで体勢が横になった時、頭から下に来たシュートは順手(アンダーハンドセーブ)で、頭よりも上に来たシュートは逆手(クロスハンドセーブ)で対処するのが一般的なセオリーだ。ピックフォードはアンダーハンドセーブにおいては、プレミア屈指の技術を誇る。弾く方向はしっかりとコントロールされていることが多く、ほとんどのシーンで十分なダイビングの距離が出せている。
対照的に、クロスハンドセーブの面では大きな課題がある。クロスハンドセーブを成功させるためには正しいステップで地面を踏み切る能力、大きな跳躍力、身体のバネなど様々な要素が求められる。しかしながら、ピックフォードはシュートをゴールマウスの上隅付近に打たれた時の踏み切りが弱く、身体も伸ばしきれていないシーンがほとんどだ(冒頭で触れた、ギュンドアンに決められたゴールもその一つ)。
22-23シーズン、ホームのニューカッスル戦でFWカラム・ウィルソンに決められたミドルシュートをピックアップしたい。月間最優秀ゴール賞にノミネートされた素晴らしいプレーだが、このようなシュートも他のクロスハンドセーブを得意とするゴールキーパーは止めることができたかもしれない。
Vote here ⤵️
・プレミアリーグでクロスハンドセーブが上手いGKは?
プレミアリーグでプレーするゴールキーパーの中では、ベルント・レノ(フラム)やアリソン(リヴァプール)、マルティネス(アストン・ヴィラ)がクロスハンドセーブに優れた選手として挙げられる。彼らはダイビング時の地面の踏み切りが良く、かなりのセービング飛距離を出せる。ボールに触る瞬間には、身体が綺麗な一直線になっており効率よく身体を伸ばせていることがお分かりいただけるだろう。
アリソン:
レノ:
マルティネス:
③準備(構え、ポジショニング、コーチング)
あまり注目されることはないが、相手にシュートを打たれる前の準備はゴールキーパーにとってとても重要である。ボールに触らないゴールキーパーが最も優れたゴールキーパーだと言われることもあるほど、準備は大事な技術なのだ。
ここでは、スタンス(構え)、ポジショニング、コーチングの3つについて触れていく。
まずはスタンスだ。ピックフォードだけでなく、ラムズデールやポープなどイングランド代表ゴールキーパーに共通して言えることだが、彼らは背筋を伸ばし、手首をやや返して構える独特なフォームがベースとなる。詳細は不明だが、イングランド代表のゴールキーパーコーチから受ける指導の影響があるかもしれない。
では話題をピックフォードに戻そう。シュートを打たれる前の彼の構えに大きな問題はないが、時折足を開き過ぎているシーンが見受けられる。ワイドスタンス(左足から右足までの距離が広い状態)を推奨しているゴールキーパーコーチもいるが、セービングでのジャンプ飛距離に支障が出るため改善するべきだと筆者は考える。
続いてポジショニングだ。ポジショニングも大きく分けて二種類に分類できる。ゴールの近くにポジションを取ってゴールマウスを守る守備的なポジショニングと、やや高めに位置取りをしてシュートコース上のスペースを守るポジショニングだ。ピックフォードは後者に当たるだろう。
彼はプレミアリーグの中でもかなり高めのポジショニングであり、シュートを効率良く止められるだけでなく、ディフェンスライン背後のスペースに蹴られたスルーパスなどの処理にも2~3歩分早く行けるメリットがある。
最後にコーチングだ。シュートを打たれた直後、ピックフォードは声を荒げ、味方に喝を入れる場面をカメラに抜かれることが多々ある。彼に対して熱血漢、時には血相を変えて吠えているようなイメージをお持ちかもしれない。しかし、筆者はこれらのシーンに対して懐疑的な考えを持っている。
本来、コーチングは相手にシュートを打たれる前にディフェンスラインへポジション修正を指示してシュートコースを限定したり、マークを外さないために行うものだ。つまり、シュートを打たれた後では遅いのである。もし仮に喝を入れているシーンでディフェンスの対応に対して文句を言っているのであれば、それは自らがコーチングをしっかりと行えていなかった表れでもある。
また、ペナルティエリアを飛び出してボールを処理する際にDFと連携が取れていないシーンも少なくない。実際に彼と一緒にプレーしてみないと断言できない要素はあるが、やはりピックフォードのコーチングには疑問符が付く。
自らが準備を整えるために、味方へ指示を送り次の判断へ移りやすくする、セービングをより楽にするコーチング。エバートンではリーダーのジェームズ・ターコウスキが守備の統率を担うが、周囲とのスムーズなやり取りが求められる。感情的になりやすい側面は時に仇となり、本来はチームを落ち着かせる適切な事前準備が求められる。
④ハイボール
高く上がったクロスボールの処理や、コーナーキックの対応なども重要なプレーである。キャッチングの部分でも記述したが、ハイボール処理の局面においても、パンチングを多用するGKよりもキャッチでプレーを終えられるGKの方が評価されて当然である。
しかし、残念ながらピックフォードがハイボールをキャッチする場面(プレッシャーがかかっていない状況を除く)はここ最近見られなくなってしまった。2年ほど前までは処理できていたボールに対しても、ここ最近はアタック出来なくなっている印象がある。どのような要因や指導があったのかは定かではないが、ハイボール処理に関してはここ最近でかなり消極的になっているように感じる。
ほとんどのハイボールをパンチングするようになったピックフォードだが、パンチングの技術にもまた課題がある。彼はパンチング時に腕を振り過ぎているからだ。パンチングはボールがキャッチできない局面で、なるべく遠くにボールを飛ばすために使う技術だ。名前にパンチと付くが、正しい拳の位置と正確なタイミングでボールを突けば、そこまで腕を振る必要はない。
ボクシングなどにも共通している事だが、素早く点で突く方が強い力が伝わりやすく、むしろ腕を振り過ぎるとボールを叩くだけになってしまい、飛距離は出づらくなるのだ。
一部の読者の方はお気付きかもしれないが、本記事ではここまで一切身長について触れていない。簡潔に述べると、関係ないと考えているからだ。ピックフォードは185cmとゴールキーパーの中では比較的小柄なこともあってか、ハイボール処理に関して批判されることは少ない。しかし、ゴールキーパーはフィールドプレイヤーと違って特別に手を使うことができる。つまり、プロフィール・選手名鑑などに記載されている身長とは別に“真の身長”があるのだ。
ペナルティエリア内で相手選手と競る際は、ゴールキーパーの身長+腕の長さ+ジャンプ力 vs 相手選手の身長+ジャンプ力という状況になる。小中学生のGK vs ピーター・クラウチという状況なら話は別だが、ジャンプ力に莫大な差がない限り、身長差が20〜30㎝のプロの世界においてGKは空中戦で無敵であるべきだ。
・プレミアリーグでハイボールが強いGKは?
ロベルト・サンチェス(チェルシー)やマルティネス(アストン・ヴィラ)などが挙げられるだろう。いずれも身長190cm台の選手だが、彼らが優れている点は判断力や空間認知力、ステップワーク、密集地帯でも当たり負けせずにジャンプできるフィジカルの強さがある。
身長が高いことによって生まれる自信も彼らの空中戦の強さの要因になっているかもしれない。多くの方は、これまで何気なくゴールキーパーがクロスを処理する瞬間を見てきただろう。しかし、ハイボール処理には多くの技術や要素が集結されており、日々のトレーニングの成果や個々の技量が如実に表れるのだ。
上記の「Goalkeeper.com」のデータを元にSkysportsが特集した記事では、22-23シーズンのスタッツを基準に各チームのゴールキーパーがどの分野において優れているか、苦手としているかを知ることができる。
⑤1vs1
1vs1のシーンはゴールキーパーにとって最大の見せ場であり、決定機でのシュートストップは多くのサッカーファンに感動を与える一方、多くのサッカーファンを失望させてきた。筆者は、ピックフォード最大の課題はこの1vs1の処理だと考えている。
まず、1vs1のプレーを分析する上で重要な要素は何かを理解する必要がある。それは、ポジショニング・間の詰め方・ブロックの作り方だ。ピックフォードが問題を抱えているのはポジショニングとブロックの方法である。
前者から見ていこう。1vs1の局面においてはFWが圧倒的に優位だと考える読者の方が大半かもしれない。しかし、効果的なポジションを取ることでシュートコースを限定し、失点の可能性を下げることは可能である。逆に誤ったポジション取りをしてしまうと相手FWに簡単にゴールを与えてしまう。
ピックフォードが課題を抱えるシーンは、相手FWが斜めに抜け出してきた局面だ。下記のハイライト、クリスティアーノ・ロナウドに決められたシーンは際たる例だ。
「Goalkeeper.com」では、当該の動画シーンおよびマッチウィークにおける“Worst 1v1 Moment of the Week”においてロナウドに決勝点を与えたピックフォードのプレーを選出した。
ピックフォードはこれまで、1対1の場面でストライカーとの交錯が早すぎるという問題を抱えてきたが、今週末も例外ではなかった。統計的に見ると、ここで慌てて飛び出すとゴールキーパーがセーブする確率は33%だが、深い位置をキープすればセーブできる確率は89%になる。この位置で飛び出してセービングしようとすると反応に要する時間が半分に短縮されてしまう。ゴールに留まりボールに近づかないようにしない限り、ロナウドにプレッシャーをかけたり、ストライカーの仕事をより困難にすることは決してないだろう。
上記のようなシーンではゴールポスト付近に立つことでニアのシュートコースを切り、ファーサイドにシュートコースを限定できる。しかし、ピックフォードはこのような状況下で前に飛び出してニアとファーの両サイドにシュートコースを作ってしまっているのだ。完璧な詰め方ができていればシュートは身体にあたって防げているが、いずれのシーンも中途半端な飛び出しでゴールをプレゼントしてしまっている。
続いてブロッキング。皆さんはGKのブロッキングを注目して見たことはあるだろうか?そして、どのような種類のものがあるかご存知だろうか?
一般的にはスタンディングブロックやクロスと呼ばれる形と、Xブロックやフェンスと呼ばれる形、ダイビングで飛び込む形の3種類が主流である。
上記は「Goal.com」でのマルティネスのインタビュー。Xブロックによる手足の使い方、駆け引き、瞬時の判断や仕掛けが印象的だ。
なお、両膝で滑ってアタックするダブルニー(エデルソンなどが時々使用)などの技術もあるが、今回は割愛させていただく。
さて、ピックフォードのブロッキングの形を見ていこう。単刀直入に、彼の処理の仕方はどのブロッキングにも該当しないのである。ピックフォードは足を前に蹴り出す独特な方法で1vs1のストップを試みる。
これで多くの決定機を防げているのなら話は別だが、残念ながら面積が小さく非効率であるため、1vs1での決定機阻止は滅多に見られない。それどころか、この方法は相手選手や味方DFを怪我させてしまうリスクが非常に高い。実際20-21シーズンのホームでのマージーサイド・ダービーではファン・ダイク(リヴァプール)に大怪我を負わせてしまった。
ピックフォードの1vs1の対応の悪さは、かなり長期的な課題だ。今後改善される可能性は低いが、もし効率的でかつ安全なブロッキングを習得することができれば、より失点数は減少していくだろう。
・プレミアリーグで1vs1の対応が優れているGKは?
では、プレミアリーグでプレーする選手の中で1vs1の決定機を頻繁に阻止しているゴールキーパーは誰だろうか?ここでも、アリソンやレノ、先ほどもインタビューをご紹介したマルティネスが挙げられるだろう。
この3人に共通して見られるポイントは間の詰め方の上手さである。相手選手のタッチが乱れたり、足からボールが離れた瞬間に距離を詰め、シュートコースを限定している。ブロッキング時の身体の開き方などはそれぞれでやや異なるが、大きな面で相手選手にアタックし、シュートを防ぐシーンがよく見られる。
アルゼンチンの優勝で幕を閉じたカタールW杯、前述でご紹介した延長後半アディショナルタイム、マルティネスの1vs1のストップは多くのサッカーファンの記憶に残っているだろう。
Big game goalkeeper.
さて、ここまではピックフォードのセービング技術やハイボール処理といった守備面の分析を行なった。ゴールキーパーがゴールマウスを守る、その動作にも複数の種類があり、駆け引きを始め、あらゆる局面で必要とされる多様な技術を知ることができた。
【後編】の記事では、攻撃面を分析。ゴールキーパーも攻撃参加の役割をより求められる現代サッカーにおいて、ピックフォードはどういった立ち位置にいるのか。また彼を語るうえで欠かせない、GKのロングパス活用法も考えていく。併せて抱えている課題や他のGK、そしてプレミアリーグの他チームのスタイルにも言及しながら、データとともに見ていきたい。
文:BF(@bf_goodison)、Tricolore Toffees(@EFC1878YFM1972)
ディ アハト第91回「選手分析:ジョーダン・ピックフォード【前編】〜国を背負うNo.1は、明日もボールをかっ飛ばす〜」、お楽しみいただけましたか?
記事の感想については、TwitterなどのSNSでシェアいただけると励みになります。今後ともコンテンツの充実に努めますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
また、ディ アハト公式Twitterでは、新着記事だけでなく次回予告や関連情報についてもつぶやいております。ぜひフォローくださいませ!
ディ アハト編集部
すでに登録済みの方は こちら