総括 東京2020五輪【選手編】

本拠地での挑戦となった東京2020五輪、日本代表は4位という結果となりました。今回は総括を兼ねて、各選手のプレーについて結城康平(@yuukikouhei)が考察していきます。
ディ アハト編集部 2021.08.13
誰でも

こんにちは、ディ アハト編集部です。本ニュースレターをお読みくださりありがとうございます。第13回は、東京五輪の総括記事・選手編をお届けします。ぜひお楽しみください!

また、購読登録いただきますとディ アハトの新着記事を毎回メールにてお送りいたします。ご登録は無料で、ディ アハト編集部以外からのメールが届くことはございません。新着記事を見逃さないよう、ぜひ下記ボタンよりご登録いただけると幸いです。

また、総括 東京2020五輪の【チーム・強化編】もぜひ本記事と併せてご覧ください。

***

 メキシコとの再戦を終え、過酷な日本の夏を戦い抜いた日本代表の挑戦は終わりを告げた。選手は感情を爆発させ、多くのサポーターは日本の進歩と課題を実感したに違いない。

 今回選出されたのは、東京五輪が1年遅れたことから「1997年1月1日以降に生まれた」24歳以下がメインとなった。それに加えて、オーバーエイジ枠では海外でプレーする3人の選手が主軸としてプレーした。

 残念ながら出番を得られなかった選手(出番の時間が短かった選手)については、今回は省略することをご了承いただきたい。

◇GK

 サンフレッチェ広島の大迫 敬介、浦和レッズ所属の鈴木 彩艶は出番を得られず。今大会で眩い輝きを放った湘南の守護神が、最後の砦として君臨した。

12. 谷 晃生

所属:湘南ベルマーレ

出場時間:6試合 600分

 ウイングスパン(バスケットボール用語で、手の長さを意味する)が長く感じるような体型ながら、重心を崩しながら身体周辺のボールを防ぐコラプシング技術にも優れるゴールキーパーは、欧州リーグでも通用する気配を感じさせた。

 足下の技術も悪くはないが、ハイラインでプレッシングを回避するようなサイドバックへの浮き球や、駆け引きしながらの選択は見られず。日本のGKが苦しむディストリビューション(配球)能力という意味で、パス能力は磨いていく必要がありそうだ。ただ一方で、スローインの判断はGOOD。ボールをキャッチしながら次のプレーに移行するスピードは、十分過ぎるほどだった。ハイボール対応は安定していたが、競り合いの場面ではキャッチングを避ける癖があったので改善が必要だろう。

 セービングでは、ゴールラインで粘るようなポジション調整の技術で何度もスーパーセーブを見せた。ベルギー代表のクルトワのような準備の技術だったが、一方で悩ましいのは準備の精度にムラがあることだろう。その数少ない隙が、スペイン戦の失点に繋がってしまった。

 

もう1つ、日本人離れしていたのがメンタリティだろう。リードしたら大げさなプレーで倒れながらキャッチングのような、時間を使うといった駆け引きの技術を用いていた。ゲームの流れに熱くなりやすいチームにおいて唯一、冷静にゲームを見極めていた選手だといえる。

湘南ベルマーレ
@bellmare_staff
U24日本代表🇯🇵
U24メキシコ代表との3位決定戦は1-3で敗れました。
ハードな6連戦、最後まで熱い情熱を感じる戦いでした。代表チームの皆さん、本当にお疲れさまでした。
晃生、素晴らしいプレーでたくさんの喜び、勇気をありがとう。みんなで帰りを待っています。
#bellmare #ベルマーレ #谷晃生
2021/08/06 20:00
382Retweet 2610Likes

◇CB 

  吉田・冨安・板倉を主力に起用。鹿島アントラーズの町田 浩樹は、5分のみの出場時間だったので割愛させていただく。

5. 吉田 麻也

所属:サンプドリア(イタリア)

出場時間:6試合 600分

 守備での安定感は流石だが、ビルドアップの部分で少し苦しかったのが玉に瑕。キャプテンシーを発揮しながら抜群のカバーリングでチームを背負ったが、横からの俊敏なプレッシングを過剰に嫌ったのがメキシコ戦の小さな隙となった。スペイン戦でのプレーからも、ハイラインよりもリトリート局面で能力を発揮しやすい選手になっている印象を受けた。そのような特性を考えれば、チームとして吉田の統率力と守備力を活かす「3バックという選択肢」もあったのではないだろうか。(ただし、怪我によるセンターバック不足という問題はあったが・・・)

Sampdoria English 🥳
@sampdoria_en
💙 This Man Make Us Proud
2021/08/08 21:31
225Retweet 2556Likes

14.冨安 健洋

所属:ボローニャFC(イタリア)

出場時間:3試合 300分

 誰一人疑うことのない主軸だが、負傷もあって本来のパフォーマンスには戻らず。守備面では安定したパフォーマンスを発揮したが、ビルドアップでの鋭いサイドチェンジやフィードでは貢献することが出来なかった。彼が好調であれば、中盤に板倉を控えさせることで「遠藤・田中ペア」に依存し過ぎないチームになっていた可能性も。トッテナムへのステップアップも噂されているように、今後の活躍に期待していこう。

ボローニャFC1909 🇯🇵
@bolognafc1909jp
.....

お疲れ様トミー&日本代表👏

#WeAreOne #SamuraiRossoBLUE #冨安健洋
サッカー日本代表 @jfa_samuraiblue
⚽️試合終了⚽️ 🏆#Tokyo2020 3位決定戦 🇯🇵#U24日本代表 1-3 U-24メキシコ代表🇲🇽 ⌚️18:00KO※20:00より変更 📺NHK Eテレにて放送中 🔗https://t.co/DC8wCeBmxG #jfa #daihyo #サッカー https://t.co/mQLwAgNwhY
2021/08/06 19:55
13Retweet 59Likes

◇RSB

 酒井をオーバーエイジで選出し、出場停止のタイミングでは橋岡がその穴を埋めた。

2.酒井 宏樹

所属:浦和レッズ

出場時間:5試合 445分

 今更言うまでもないが、欧州トップクラスのサイドバックに成長した酒井。今までの日本代表サイドバックには欠けていた高さや競り合いの強さを兼ね備え、縦への推進力も十分。足下のテクニックも全く見劣りせず、プレス耐性の強さを発揮した。初戦のメキシコ戦、対面するウインガーを完封したパフォーマンスは流石の一言。

 その一方でチームとしての課題にも直結するが、酒井のオーバーラップ以外はチームが使いきれなかったのが残念だった。酒井と遠藤はお互いを意識しながらプレーしており、そのホットラインが機能し続けていれば…という後悔が残る。

15.橋岡 大樹

所属:シント=トロイデンVV(ベルギー)

出場時間:3試合 157分

 攻守に懸命なプレーでチームを盛り上げたが、攻撃参加では使ってもらえない部分が多かった。クロスボールもチームとして明確に崩しのイメージが共有できておらず、どのエリアから仕掛けるべきかが曖昧だったことも、躊躇してしまった理由の1つだろう。あまりイメージはなかったが、地上波の実況は「クロスが得意」とずっと言っていた記憶。サイドバックとしてはサイズがあるので、そこをもう少し何かに使えていれば…と感じた。

橋岡 大樹
@hashiokadaiki
この選手やスタッフと戦う事が出来て誇りに思います。どんな状況でも手を取り合い1つになれる。そんな最高なチームでした。目標としていた結果は得られませんでしたがものすごく貴重な時間でした。
そして少しでも皆さんに勇気 元気 感動を与えられていたら嬉しいです。
応援ありがとうございました
2021/08/07 22:00
812Retweet 13455Likes

◇LSB

 本職ではない左サイドバックで存在感を発揮した中山 雄太と、より攻撃的なオプションとして旗手 怜央がプレーした。

3.中山 雄太

所属:PECズヴォレ(オランダ)

出場時間:6試合 485分

 グループステージ第2節のメキシコ戦では、メキシコのエースであるディエゴ・ライネス相手に奮闘。特に最初のプレーで、しっかり負けないという意思を示したのは大きかった。気持ちで前からのプレッシングを可能にした男は、メキシコを苦しめた影のキーマンだった。

 攻撃参加は流石に存在感を示しきれなかったが、それは期待する方が酷だろう。ビルドアップのサポート位置が低かったのも、本職はセンターバックなので仕方がない。もう少し、真ん中でも見てみたい選手だった。

13. 旗手 怜央

所属:川崎フロンターレ

出場時間:5試合 308分

 バルセロナではサイドバック、代表ではサイドハーフ……みたいなノリ。川崎フロンターレで与えられているサイドバックという役割では厳しかったが、今大会では一列前で大活躍。ボールの無いところでの仕事では、日本代表でも随一のバリエーション。守備面でもサイドバックを的確にサポートするなど、左ハーフとして最終的には主軸になっていた。

 国際舞台では高さやフィジカル面の弱さもあり、一列前でプレーするというのが恐らく安全な選択肢だが、サイドバックとして突き抜けてくれれば「五輪代表でもベスト」のポテンシャルがありそうだ。サイドバック転向から時間が経っていないことを考えれば、その成長速度は異常である。結果は消去法的に使われたが、本来は旗手中心にチームを作るべきだったかもしれない。

川崎フロンターレ
@frontale_staff
試合を終え、カオルとレオがクラブハウスに帰ってきました。6/19に出発したACLからU-24日本代表までの長期遠征、本当にお疲れさまでした。

フロンターレに縁のある選手達の活躍もとても楽しみでした。彼ら全員が私たちの誇り。心身共にリフレッシュしてまたいいプレーを見せてください! #frontale
2021/08/07 14:41
1219Retweet 11560Likes

◇守備的MF

 遠藤・田中が主軸。結果的に、板倉はセンターバックとしての起用が多くなった。

4.板倉 滉

所属:マンチェスター・シティ(イングランド)

出場時間:6試合 367分

 体幹が強く、崩されないプレーでセンターバックとして活躍。ボール扱いも流石は本職MFという感じで、冨安に代わってDFラインの核となっていた。欧州で身につけた「割と激しいファールを、目立たないように」というプレーで、相手のFWを苛立たせていた。若干、寄せが遅れるなど淡泊なプレーもあったのが少し勿体なかった部分か。

 90分間フルで集中が持続する訳ではなかったので、それこそ選手層が厚ければ3バックの左右とかが良さそうな雰囲気もある。空中戦も強いので、今後はどういう選手になっていくのか期待が膨らむ。

 逆に色々なプレーに対応するが故、どのように成長させるかが悩ましい選手でもあるようには感じた。(中山や旗手も含め、この世代はそういう選手が多いような気も……)良い意味で、気は強そうだった。マンチェスター・シティが保有権を持っていることが、吉と出るか凶と出るか……。シティでの未来を考えるなら、年齢が2つ上で板倉と同じくらいユーティリティ性に優れたアケ(オランダ代表)に出番がないくらい厳しい競争に挑む必要がある。

6.遠藤 航

所属:VfBシュツットガルト(ドイツ)

出場時間:6試合 572分

 神様仏様、遠藤様。カンテをユースの大会に連れてきちゃいました、みたいな状況で中盤を延々と制圧。トランジションを究極まで極めたようなサッカーに慣れており、優先される選択肢が縦や斜めへの鋭いパスや、ドリブルでの持ち運びになっていたのは流石だった。ただ、試合に出続けたことで後半戦はやはり消耗が激しかった。抑えるプレーを求めたいところだったが、性格的に厳しかったか。

 また、遠藤がゲームをガンガン加速してしまうと結局アタッカー陣も疲弊していくという、悩ましい事象が発生していたのも事実。遠藤を最大限に活かすなら、攻撃的な選手は「とにかくダッシュを繰り返せるフィジカル自慢」で揃えるのがベストではないかと感じさせた。遠藤がドリブルで運んで、前田が飛び出す!みたいなイメージ。また、遠藤から酒井のホットラインは流石の精度。あの連携は、欧州でもトップレベルでしょう。

 ただ、数少ない弱点として「相手が背負っていても、結構強く当たってしまうのでファールになりやすい」ところや、「限られた視野の状況では選択の幅が狭い」ようなところを、各チームがキッチリと対策してきたのも印象的だった。(まあ、これだけ暴れれば対策もされるのは当然かと……遠藤のところ、みんな可能な限り避けていたし)A代表でもこのままのプレーを貫きそうだが、もう彼を主軸にするなら鎌田 大地とかをトップ下にしてしまう方が……という気もしないではない。

VfB Stuttgart_int
@VfB_int
.@wataru0209 suffered defeat with Japan in the @Olympics bronze medal match, losing 3-1 to Mexico.
Hold your head high, Wataru! We're proud of you!

#VfB | #Tokio2020
サッカー日本代表 @jfa_samuraiblue
⚽️試合終了⚽️ 🏆#Tokyo2020 3位決定戦 🇯🇵#U24日本代表 1-3 U-24メキシコ代表🇲🇽 ⌚️18:00KO※20:00より変更 📺NHK Eテレにて放送中 🔗https://t.co/DC8wCeBmxG #jfa #daihyo #サッカー https://t.co/mQLwAgNwhY
2021/08/06 20:43
6Retweet 40Likes

VfB Stuttgart_int
@VfB_int
Hey, @wataru0209! 👋

Our captain is back! 😍

#VfB
2021/08/10 18:07
47Retweet 554Likes

17. 田中 碧

所属:フォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)

出場時間:6試合 539分

 川崎フロンターレは凄いなあ、と思わされたのが田中碧の存在だった。2019年のトゥーロン決勝でも完成した選手だと感じていたが、その頃は「ブラジル期待の星」ドグラス・ルイスと比べると少し見劣りする印象だった。

 2019年にアストン・ヴィラに移籍し、主力として腕を磨いたルイス。日本の選手はユース年代では優れているが、「20歳前後の数年」でヨーロッパや南米の選手が追い抜くというのが定説だったはずだ。しかし、今大会で田中碧はドグラス・ルイスと同格のプレイヤーになっているようにすら感じられた。贔屓目もあるかもしれないが、能力のバランスでは今大会でも屈指なのではないだろうか。そんな環境を田中、そして多くの若手に与えている川崎は異質だと思う。短期間でヨーロッパと同じくらいの成長を果たして、大卒の選手がヨーロッパに移籍しているのは驚愕だ。

 フィジカルと運動量も十分で、セントラルハーフとして攻守両面で活躍。特に縦パスの能力に優れており、1人で駆け引きしながら打開して縦パスを狙う姿はちょっと規格外だった。今大会ベストプレーは、間違いなく彼の縦パスである。あのプレーだけは、忘れないだろう。

 さて、とはいえパーフェクトな選手はいない。遠藤のスピードやチームのスタイルに影響を受けたのは間違いないが、少し急ぎ過ぎた感は否めなかった。もう少しビルドアップでゲームを落ち着かせ、チームのリズムを変えるようなプレーを期待したかったが、ボールを持つと難しい縦パスを選択。それを通してしまうので否定もしづらいのが田中の恐ろしいところだったが、もっと支配力を出して欲しかった。

 ボールを欲しがるアタッカーを制御するだけのパーソナリティが備われば、もっと上でプレーするべき選手だ。ドイツ2部という、着実なステップでの学びに期待したい。

Fortuna Düsseldorf
@f95
Willkommen zurück in @Duesseldorf Ao #Tanaka 👋🏻

#f95 | 🔴⚪️ | #田中碧
2021/08/13 02:18
29Retweet 305Likes

◇攻撃的MF

 久保・三好・堂安・相紀・三笘……。豪華なメンツが揃っていたが、最適解が見つからなかった。

7.久保 建英

所属:レアル・マドリード(スペイン)

出場時間:6試合 525分

 間違いなく別格の才能なのだが、どうやって使いこなすべきなのか?という問いに答えるのが難しい。日本代表でプレーする香川 真司にも同じ印象を抱いたことがあったが、そういったイメージの残る大会だった。最大の武器はパスでもドリブルでもなく、香川と同様に狭いスペースでレシーブする「受け手」としての能力なのだが、チームの期待を背負ってドリブル・シュート・ワンツーに固執。特に難しい角度や遠い距離からのシュートを狙ってしまう癖は、なかなか矯正が難しそうだ。残念なことに、ボージャンはこれが矯正しきれずに苦しむ結果になってしまった。

 ボールを持ちながら視野を保つような独特のドリブルは流石で、常に動いている選手を把握しながら「近い位置」でのコンビネーションプレーは別格。ただそのようなプレーも、あまりに狭すぎて潰されてしまう場面が多かった。使いどころの難しいエースを、結果的にチームが輝かせきれなかった感は否めない。本来は、周りがサポートしていく中で最後の仕上げを担当してこそ最高の力を発揮する選手だったように思える。

 あとはバルセロナ育ちらしいところなのかもしれないが、遠いところの視野はあまり広くない。大きな展開は難しいので、結果的に近いエリアでのワンツーが増えてしまった。

 また、ヨーロッパのトップレベルで挑戦していくと考えたときに難しいのが「サイドハーフとしてはスピード・守備力に難があり、特にゾーンディフェンスの一員としては役割を果たすことが難しい」という事実である。これは香川も同様だったが、結局のところフィジカルに優れたワントップの背後でトップ下としてプレーすることが最も輝く選手、というのが現状なのだ。

 だが、レアル・マドリードだけではなく「トップ下」というポジションすら存在しないクラブも少なくない。そうなってきたとき、どうやって自分の役割・ポジションを見つけていくのか。レアル・マドリードの順番待ちはとんでもないことになっており、レンタル濃厚な選手たちとしてはセバージョス、アセンシオ、ウーデゴーアが機会を待っている。賢い選手なので、ここから何を見つけていくのかには注目だ。

8.三好 康児

所属:ロイヤル・アントワープFC(ベルギー)

出場時間:5試合 160分 

 時間が少なく、プレーの適応に苦しんだ。とはいえ、フィジカルでゴリゴリと潰されるベルギーでのプレーに慣れているからか身体を使ってボールを守るようなプレーや、無理をせずサポートに徹するような姿勢では、輝きを放つ場面もあった。似ているようで、他の日本代表アタッカーとは違う質のプレーを追い求めていけそうな気がする。

Royal Antwerp FC
@official_rafc
We are so proud of you, Koji! 👏🇯🇵
#RAFC #OneRedFamily #Tokyo2020
2021/08/08 02:03
21Retweet 177Likes

10.堂安 律

所属:PSVアイントホーフェン(オランダ)

出場時間:6試合 521分 

 ドイツでのプレーでも全く同じようなスカウティングをされていたが、前にスペースがあってボールを持ち運べる局面だと「縦への突破とカットインの二択」を迫りながら突進し、ゴールを決める力がある。ただ、後ろを向いてのボールキープや中央に入ってのプレー、サイドでのコンビネーションなどでは求められている役割を果たせなかった。複雑な役割を任せると良さが出ない、というところが難しい。久保と同様、能力が高いからこそ幅を広げていく必要がありそうだ。

 一方とても良いところが出たのはスペイン戦。相手に押し込まれた局面では我欲を捨てたように徹底してボールをキープし、相手との競り合いを継続。中に絞る動きもキッチリとこなしており、むしろ毎試合あのようにプレーしてくれれば別の需要が出てくるような気もした。

PSV
@PSV
🙏
Ritsu Doan/堂安 律 @doan_ritsu
落ち込んでても時間は進むし次の試合がきます。もっと強くなって日本を勝たせる選手になれるように努力します 最後にこのコロナ禍でオリンピック開催に向けて協力してくださった皆さん本当にありがとうございました。1人でも多くの人が僕たちの試合を見て開催して良かった思ってくれてれば嬉しいです。 https://t.co/oDUaOxbN7R
2021/08/07 19:24
3Retweet 83Likes

16.相馬 勇紀

所属:名古屋グランパス

出場時間:6試合 282分

 もし相馬が現時点で18歳なら最高なのに、という感じだった。初見に対しては絶対的な能力を誇るドリブラーなのだが、どうしてもパターンが少な過ぎるのが難点。現クリスタル・パレスのアンドレス・タウンゼントを思い出す。中 or 縦だけではなく、もう少し色々なプレーで自分の良さを活かして欲しいなという感じである。

 じゃんけんぽん!で負けたときに、どのようなプレーをするかで選手の価値は決まってくる。負けたときは終了!ではなく。繋がれた想いを背負い、全力で突っ込んでいく姿は映画の終盤っぽくて素敵だった。

名古屋グランパス / Nagoya Grampus
@nge_official
最後まで闘い抜いた #U24日本代表 の選手・スタッフの皆さん🇯🇵かっこ良かったです✨#吉田麻也 選手と #相馬勇紀 選手も本当にお疲れさまでした👏👏👏

#サッカーで日本をひとつに
#TEAMFOOTBALLJAPAN2020
#grampus
Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) @J_League
✔️ 試合終了 🏆 東京 2020 オリンピック 3位決定戦 🆚 日本🇯🇵 vs メキシコ🇲🇽 🔢 1-3 #Tokyo2020 #daihyo #U24日本代表 #Jリーグ 特集ページはこちら⏬ https://t.co/p4gnrxEXKA https://t.co/xtoM5kRecb
2021/08/06 20:00
371Retweet 2577Likes

11.三笘 薫

所属:川崎フロンターレ(五輪終了後にイングランドのブライトンへの移籍が発表され、新シーズンは期限付きでベルギーのロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズへ移籍)

出場時間:3試合 69分

 負傷によるコンディション不良もあり、なんか混乱しながら時間を稼がなければならない場面での軽いプレーもあった。しかし、彼が優れているのは「最終目的から逆算」して辛抱強く待てるというところだろう。メキシコ戦も自分の前にスペースが生まれるようにボールを受けて、相手を誘いながら突進。シュートまで完全にイメージ通りのプレーで、「思考能力」を見せつけた。相馬が手数の多いボクサーだとすれば、三笘はカウンターで美しく相手を倒すタイプだと感じた。

◇FW

上田、前田、林が競った1トップの座は、最終的には林のものに。

9.前田 大

所属:横浜F・マリノス

出場試合:3試合 65分

  快速のアタッカー、何よりも便利なのにイマイチ使ってもらえなかった。スペインなんて、エリック・ガルシアとパウ・トーレスという「唯一の弱点が裏のスピード勝負、もしくは空中戦」というコンビを組んだのに、最後の方まで出てこない始末。サイドハーフとしては守備の位置取りが悪く、結構怪しい場面もあった。

 しかし、何より必死に走り回る姿と守備範囲は魅力的。対スペイン、エリック・ガルシアに前田をぶつけるという策が見たかった。あと、メキシコのセンターバックもスピード系に弱かったと思いますよ。

18. 上田 綺世

所属:鹿島アントラーズ

出場時間:6試合 253分

 身体が重かったので、本来のフィジカルバトルとシュート感覚の良さが出なかった。ただ、やはりセンスは別格だなという印象。枠内に飛ばす能力は、ストライカーとしては才能でしかない。しかし、純粋なFWとしての仕事以外では林・前田に差をつけられてしまった。

19. 林 大地

所属:サガン鳥栖(五輪終了後にベルギーのシント=トロイデンVVへの移籍が発表された)

出場時間:5試合 347分 

 工夫を延々と繰り返すという、とんでもない能力を開花させたFW。自分のプレーが封じられたところから何かを編み出せるので、成長曲線が他の選手とまったく違う角度になっていた。ホイッスルの風祭君を思い出した。多分、トップレベルに晒されれば晒されるほど苦労して、試行錯誤しながら成長していく選手なのかなと。

 守備面ではプレッシングで献身的に相手を追い回し、あのパウ・トーレスを苛立たせた。攻撃では利他性を高く評価されるべきで、とにかく最適なプレーを意識して自分を殺していたのが好印象。

 予想通りヨーロッパでの挑戦が決まっており、自らの「我」をどこで利他性と融合していくのかに期待したい。課題は山積みだが、それでも試合の中で解決していく能力は希少。相手との競り合いでシュート前にバランスを崩されやすいところが、先ずは改善点か。

サガン鳥栖公式
@saganofficial17
\#林大地 選手おかえりなさい👏/

応援してくださった皆さま、林選手が無事鳥栖に到着しました🐱
悔しい気持ちでいっぱいだけど、これまで体験したことのないプレッシャーの中で闘った時間は特別なものになったと話してくれました。
今日はゆっくり休んでください❗️
#サガン鳥栖 #FullPower
2021/08/07 15:29
682Retweet 6641Likes

文:結城康平(@yuukikouhei

***

ディ アハト第13回「総括 東京2020五輪【選手編】」、お楽しみいただけましたか?

記事の感想については、TwitterなどのSNSでシェアいただけると励みになります。今後ともコンテンツの充実に努めますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

また、ディ アハト公式Twitterでは、新着記事だけでなく次回予告や関連情報についてもつぶやいております。ぜひフォローくださいませ!

ディ アハト編集部

「ディ アハト」をメールで読みませんか?

無料で「ディ アハト」をメールでお届けします。
コンテンツを見逃さず、購読者限定記事も受け取れます。
躍進のウニオン・ベルリン。好調の要因を探る
誰でも
「映像自体に不備があった場合」のVAR介入ミスについて考える~セリエA...
誰でも
チーム分析:トッテナム / ジャンニ・ヴィオ[セットプレー]
誰でも
どうなる、オフサイド?~実例動画でわかる、2022年7月のガイドライン...
誰でも
リシャーリソン・ガイドブック~エバートンからトッテナムへ、愛を込めて~...
誰でも
チーム分析:アヤックス / エリック・テン・ハフ
誰でも
チーム分析:トッテナム / アントニオ・コンテ
誰でも
ディ アハト 1周年キャンペーンのお知らせ【購読者限定】
読者限定