攻劇の目 先週の気になるジャッジ#7
こんにちは、ディ アハト編集部です。本ニュースレターをお読みくださりありがとうございます。第54回は、先週行われた様々な試合の中から注目のジャッジを解説するシリーズ記事をお届けします。ぜひお楽しみください!
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Twitterを中心に様々なレフェリングの解説を行っている攻劇(@kogekidogso)が、前週に世界中の試合で起きた判定についての解説と見解を述べていく「攻劇の目」。
公開されている動画に該当シーンが含まれる事象は、その動画リンクも掲載している。ぜひ、文章とともにじっくりご覧いただきたい。
1.J3リーグ第3節 AC長野パルセイロ vs カマタマーレ讃岐(3月27日)
事象:26分に長野4番が讃岐26番にスライディングタックルをし、主審はイエローカードを提示した。
見解:カウンターの場面で長野側がファウルによって讃岐の攻撃を止めた事象。ゴールまでの距離は遠く、長野15番が横にいるため、決定的な得点機会阻止には相当せず。正しい判定が下されたと考えられる。
2.ワールドカップ南米予選 ウルグアイ vs ペルー(3月24日)
事象:ウルグアイGKが保持するボールがゴールに入ったかどうかのVARチェックがされた。結果、VARはノーゴール判定をフォローした。
見解:南米連盟が公開した審判団の会話音声とVARチェック映像を見ると、ボールはゴールラインにかかっていることが分かる。ゴールポストにボールが隠れているため不適切な映像という意見もあるが、ゴールラインの延長線上にあるカメラを用いた結果「ボールの一部がゴールポストにかかって見える」ということは、ノーゴールを意味する。VARは正しくノーゴール判定をフォローしたと言えよう。
南米連盟は会話音声とチェック映像を公開しました
ペルーファンから「ポストでボールが隠れた映像を使うのはおかしい!」という意見が出ていますが、隠れているからこそノーゴールになりました
youtu.be/KW1AEy-I1n0
3.ワールドカップアジア予選 オーストラリア vs 日本(3月24日)
事象:ボールはゴールに入ったが、主審は日本GKに対するオーストラリア20番のファウルと判定。オーストラリアの得点は認められなかった。
見解: 両選手の間にコンタクトはあるが、オーストラリア20番が日本GKの伸ばす腕に手をかけたり、日本GKに向かって接触したようには見えない。筆者は、本事象はフットボールコンタクトの範囲内として得点にすべきだったと感じる。
ただ、明確な接触があり主審がファウルと判定したため、VARがレビューを勧めることは難しい。VARは正しい判断を下したと考えられる。
なお、主審がボールがゴールに入る前に笛を吹いていた場合、はっきりとした明確な間違いが確認されたとしても既にプレーが止まっていたため、判定は覆らない。
4.ワールドカップヨーロッパ予選 スウェーデン vs チェコ(3月24日)
事象:チェコがゴールネットを揺らす直前に笛が鳴る。主審はスウェーデン3番に対するチェコ4番のファウルを取り、チェコの得点は認められなかった。
見解:第一印象としては厳しい判定。チェコ4番がプレーしようとしたところに、スウェーデン3番が向かってきて接触が生まれたように見える。
ただ、仮に主審がゴールイン後にファウルの笛を吹いていたとしても、チェコ4番の手と腕がスウェーデン3番を抑えるような動きをしているため、VARは判定をフォローしたと推測される。
5.Kリーグ第6節 蔚山現代 vs 浦項スティーラース(3月27日)
事象:蔚山8番と浦項17番が揉め合い、主審は両者にイエローカードを提示した。
見解:蔚山8番が一方的に投げられたかというとそういうわけではなく、足を絡めたり腕でホールドしたりといった動きも見られる。よって、蔚山8番にもイエローカードが出ることは仕方ないといえるだろう。
浦項17番が退場すべきかどうかについては、イエローカードの判定も受け入れられると感じられた。以下で示す事象はアメリカで発生したもので、審判委員会は退場になるべきと見解を示している。今回の事象は、相手を傷つける意図や程度はここまでのものではなく、必ずレッドカードが出されるべき事象とはいえないと筆者は考える。
シリーズ第7回となる本記事では、以上の5事象を紹介させていただいた。また、レフェリングを楽しむうえで欠かせない「VAR」についての記事も、本ニュースレターにて公開している。気になった方やもう一度復習したい方は、ぜひこちらも目を通してみてほしい。
攻劇の目 #6はこちら! ↓
文:攻劇(@kogekidogso)
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ディ アハト編集部
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