攻劇の目 先週の気になるジャッジ#6
こんにちは、ディ アハト編集部です。本ニュースレターをお読みくださりありがとうございます。第52回は、先週行われた様々な試合の中から注目のジャッジを解説するシリーズ記事をお届けします。ぜひお楽しみください!
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Twitterを中心に様々なレフェリングの解説を行っている攻劇(@kogekidogso)が、前週に世界中の試合で起きた判定についての解説と見解を述べていく「攻劇の目」。
公開されている動画に該当シーンが含まれる事象は、その動画リンクも掲載している。ぜひ、文章とともにじっくりご覧いただきたい。
1.J3リーグ第1節 鹿児島ユナイテッドFC vs いわきFC(3月13日)
事象:いわき2番が鹿児島36番と接触の末ボールを奪い、そのまま得点した。
見解:接触の強度はそこまで強くないと考えられるが、いわきの2番は後方から両手でプッシングをしているように見える。このため、筆者はファウルを取るべきだったと考える。
この接触が起きたのは主審から見えづらい位置だが、副審は接触発生の直後に主審をチラリと見ており、主審の判断に委ねたと思われる。
2.UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16 2ndレグ レアル・マドリード vs パリサンジェルマン(3月9日)
事象:PSGのGKが蹴ったボールをマドリー20番が拾い、最終的にマドリーが得点した。
見解:マドリー9番のGKに対するチャレンジは、ファウルだと筆者は考える。体を当ててボールを奪おうとしたというよりも、「足を出してパスカットを狙う」か「PSGのGKの前に体を入れてボールを奪おうとした」ようなチャレンジの仕方だ。そして、結果的には右足でGKに接触しており、これは正当なタックルやチャレンジではないと感じられた。
VARが介入するか否かは主審の判断に委ねられるが、UEFAは高い介入基準を設定しているため、この事象ではその基準に満たなかったのだろう。
3.ベルギーリーグ第31節 ヘンク vs シント=トロイデン(3月13日)
事象:主審はシント=トロイデンにPKを与えるも、レビューを行いノーファウルに修正。その後、ハイライト動画には含まれていないが、ヘンクGKへのドロップボールで再開した。
見解:主審が最終的に下したノーファウルの判定は正しい。笛を吹いたタイミングでボールがペナルティエリア内にある状況であれば、ヘンクGKへのドロップボールでの再開となる。しかし、映像を見ると笛を吹いた時点でボールはゴールラインを割っている。そのため、この事象ではコーナーキックでの再開とすべきだった。
4.プレミアリーグ第29節 ブライトン vs リヴァプール(3月12日)
事象:リヴァプール23番がブライトンGKと激しく接触しながら、ゴールをゲット。VARはレッドカードの可能性でチェックをしたが、レビューには至らなかった。
見解:リヴァプール23番とブライトンGKはともに前へと動いている状況であり、GKの足裏が接触したわけでもない。このため、VARは介入しなかったのだろう。
ただ、筆者は接触の強度と、リヴァプール23番が接触を受けた部位が上半身であることからレッドカードを出すべきだったと考える。VARが介入しなかった理由は理解できるが、少なくとも主審はイエローカードを出すべきだった。
5.ラリーガ第28節 アトレティコマドリード vs カディス (3月11日)
事象:前半、アトレティコ23番がレッドカードを提示されるも、レビューによってイエローカードに修正された。後半には、アトレティコ26番がレッドカードを提示され、こちらはVARが判定をフォローした。
見解:前半の事象は、足裏が相手選手に入っており、VARの介入は誤りだと筆者は考える。
後半の事象は、足裏は入っていないが、スライディングに勢いがあった。よって、VARがフォローした判断は正しいと考えられる。ただ、試合を通して見ると、一貫したジャッジ基準ではないと感じられた。
シリーズ第6回となる本記事では、以上の5事象を紹介させていただいた。また、レフェリングを楽しむうえで欠かせない「VAR」についての記事も、本ニュースレターにて公開している。気になった方やもう一度復習したい方は、ぜひこちらも目を通してみてほしい。
攻劇の目 #5はこちら! ↓
文:攻劇(@kogekidogso)
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ディ アハト編集部
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