攻劇の目 先週の気になるジャッジ#11
こんにちは、ディ アハト編集部です。本ニュースレターをお読みくださりありがとうございます。第60回は、先週行われた様々な試合の中から注目のジャッジを解説するシリーズ記事をお届けします。ぜひお楽しみください!
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Twitterを中心に様々なレフェリングの解説を行っている攻劇(@kogekidogso)が、前週に世界中の試合で起きた判定についての解説と見解を述べていく「攻劇の目」。
各事象には当該シーンの動画を掲載しているので、併せてご覧いただきたい。
1.セリエA第35節 スペツィア vs ラツィオ(4月30日)
事象:ラツィオ33番がゴールネットを揺らし、得点が認められた。
見解:ハイライト映像ではわかりづらいが、ラツィオ33番はオフサイドポジションにいた。イタリアメディアによると、「VARはオフサイドチェックをしなかった」とのこと。オフサイドに変更されるべき事象であり、当該審判団は今季終了まで割り当てが停止される見込みとなった。
2.AFCチャンピオンズリーグ グループステージ第6節 ジョホール・ダルル・タクジム vs 蔚山現代(4月30日)
事象:ジョホール46番と蔚山GKが競り合い、こぼれたボールからジョホールが得点した。
見解:ジョホール46番と蔚山GKの競り合いについて、これは「フットボールコンタクトとして認められる接触」であると考えられる。ジョホール46番はジャンプしていないが、蔚山GKの下に遅れて入り込んようには見えないからだ。
本事象は、ジョホール46番が既にボールの落下点にいて、その上に蔚山GKがパンチングのためジャンプした結果、接触が起きたというもの。よって、主審は正しくプレーを続行させたと考えられる。
3.リーグ・アン第35節 ブレスト vs クレルモン(5月1日)
事象:ブレスト24番がファウルを受けるが、主審はアドバンテージを適用。ブレスト24番は立ち上がり、そのままゴールを演出した。
見解:今シーズンの世界1位に選ばれるレベルの、素晴らしいアドバンテージ適用といえる。ブレスト側も笛が吹かれると思っていただろう。この事象でアドバンテージを適用できるレフェリーは、ほとんどいないと思われる。ブレスト24番がすぐに立ち上がり見事なクロスボールを供給したことを含めて、鮮やかなアドバンテージ適用がなされた事象であった。
4.ジュピラー・プロ・リーグ 決勝ラウンド第2節 RSCアンデルレヒト vs クラブブルッヘ(5月1日)
事象:ドロップボールを受けた選手がロングシュートを放つ。GKはなんとかボールを搔き出し、得点には至らなかった。
見解:この事象では、主審の判定ではなく「選手が知っておくべきルール」を紹介したい。
実は、ドロップボールを受けた選手が直接得点することはできない。競技規則では、「2人以上の選手が触れる前にボールがゴールに入った場合は、ゴールキックでの再開」と規定されているからだ。
つまり、ロングシュートしたボールが直接入っていたとしても、ゴールキックでの再開となった。逆に、GKが触れてからゴールに入ってしまった場合は2人の選手が触ったことになり、得点が認められていた。この事象では、GKがボールに触るべきではなかったのだ。
シリーズ第11回となる本記事では、以上の4事象を紹介させていただいた。また、レフェリングを楽しむうえで欠かせない「VAR」についての記事も、本ニュースレターにて公開している。気になった方やもう一度復習したい方は、ぜひこちらも目を通してみてほしい。
攻劇の目 #10はこちら! ↓
文:攻劇(@kogekidogso)
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ディ アハト編集部
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